10年に一度オランダで開催される花のEXPO、通称「フロリアード」
今回こちらの日本展示館にて展示作品のデザイン・施工を担当しました。
普段の日本での作品制作同様、器となるベースは現地ホームセンターや資材店にて調達した材料でハンドメイドし、会場となる空間に合わせ作成しました。
花材は、日本からは事前に発送した日本が誇るグロリオサ(高知県産)とオリエンタルリリー(新潟県産)を使用し、海外の方々にご紹介しました。
更に、世界一の花流通量を誇るオランダ・アルスメール花市場に世界各国から集結した色とりどりな草花を仕入れました。
今回の作品テーマである「人と自然の共生」
更に日本館のテーマである「里山」を表現しました。
共に作品デザイン〜制作をした華道家・平間磨理夫さんが「自然」の部分の表現として、地元で採取した枝物、日本から送ったアセビ・ドウダンツツジ、苔むした梨の枯木などを用いて投げ入れの手法でステージ全体を覆い、その中を縫うように葉の形をモチーフに作成した器で「人間(文明)」の部分を表現としてフラワーデザイン的な手法で作品構成しました。
作品は緑と白から始まり、徐々に色が重なり華やかさを増していくデザイン構成とし、自然の中に文明を築いた人間の様子を表現しています。
今回オランダでの作品制作という事で、両国を繋ぐ素材である「茅(かや)」を作品全体に織り交ぜています。
ご存知のように、日本では古来から茅葺き屋根が取り入れられていますが、茅は年月が経ち痛んだものは、堆肥として大地へ還ります。
茅はサスティナビリティな素材として近年オランダをはじめとしたヨーロッパ各国で注目され、現在茅の最先端はオランダだと言われています。
茅は投げ入れの壺の中にはもちろん、フラワーデザインの中にも器を貫くようにデザインされた、茅の束が随所に散りばめられています。
本作品は日本展示館にて7/20頃まで展示されています。
フロリアードは10/9迄開催しております。
9月にはジャパンデーとして、メインステージにてパフォーマンスと花いけバトルの開催が予定されています。
今回は作品制作、次回はステージパフォーマンス。
花を使った表現の可能性を更に探りたいと思います。
詳細は、Instagram 又は Facebook にて、チェックしていただけると幸いです。