「花と龍」音 照井利幸 × 花 曽我部翔

2024年9月23日・gaouv rabari(香川県観音寺市)
照井利幸さん(Blankey Jet City・Rosso)とのコラボレーション。

始まりも、終わり方も決まっていない即興の花と音の夜。
どんな音が鳴り響き、どんな花の表情に出会えるのか。
怖くもあり、楽しみで仕方がなかった一夜。
香川の地元フォトグラファー國方氏に素敵な写真を撮って頂いた画像を構成し動画としました。
BGMは当日の照井さんの演奏を使用しています。

ライブ前半、途中時間の感覚を無くし、客の視線と音と花の声だけが頭の中を交錯し、ステージ上で頭が空っぽになるという初めての体験をしました。
目が合った器を台におき、目を伸ばした先にあった花をただひたすらいけ続けた。
意識したのは、かつていけた事のない組み立て方でいける花。
即興の難しさを感じたままステージを降りた第一部。
自分の感覚とは裏腹に、前半を終え控室で照井さんからの「面白かったよ」という一言に救われました。

後半の第二部、重さ30kg程ある枯れた五葉松をイメージのないままにステージ中央のテーブルに載せ、ステージ中央にロープで吊るし上げた。照井さんの放つ音と場の空気感がそうさせた感覚。
そして思うがままに、ありったけの花を重ね合わせ「生命の塊」の如く枯れた松に命を吹き込んだ(つもり)。

前半の苦しみから一転、感度が高まり
クライマックスは会場のお客さんも含め全てが一つの塊になった気がした。

良い時間だった。
良い結末に辿り着けた。

照井利幸さんという圧倒的な存在がそうさせてくれた。
ライブ前の照井さんの言葉を胸に刻んでいた。
「客が求める事をやる必要はない、自分がやりたい事を魅せるんだ」と。

曽我部翔

照井利幸
1990年、Blankey Jet Cityのベーシストとしてメジャーデビュー。
2000年、10年にわたる活動に終止符を打ち解散。
2001年以降、Rosso,Raven,Twin Tail,Pontiacsなど様々なプロジェクトに参加し独創的な世界を追求する。
2008年、自主レーベル WELD を設立、以後ソロ活動を中心に自身の音世界を追求している。

曽我部翔
2012年「Rock’n’Rose」として独立。屋号は継続しつつ2017年 BOLERO株式会社設立。
少数精鋭のフローリストチームを率いる代表を務める。
「世界らん展」など国内のイベントや海外でのEXPO、G7サミットでのステージパフォーマンスへの出演、NHK「あさイチ」「趣味の園芸」などメディア出演。
植物に人が関わる事で生まれる表現の可能性を追求するべく、作品制作、ライブパフォーマンス、ミュージシャンや異業種アーティストとのコラボレーションワークなどを展開している。